キリマンジャロが失うもの

「キリマンジャロの雪が20年後にはとけてしまう」

 
地球温暖化や気候変動という言葉が毎日のようにニュースから流れてくる。
世界中のあちこちで氷河がとけだしていると報道されるたび
温暖化はそこまで進んでいるのかとちょっと心配しながらも
あったかいこたつからは出られず
"1年中春だったらな" なんてのんきなこと考えたり・・・・
 
正直なところ、いまいち実感がない。
 
でも問題は「雪がとけた」なんて単発なことではないらしい。
氷河が溶けるほどの気候変動がおきていることは
もちろん生態系全てに大きな影響が起きているということ。
 
"キリマンジャロ"コーヒーで有名になったタンザニアは
ここ何年も干ばつが続き、植物が育たず、食料がなくなった家畜は死に絶え、
そこに住む人々は緊急食料援助によってどうにか生き延びている。
 
ぶっちゃけ、コーヒーの栽培どころではない。
生きるために、栽培放棄が増加し、
大切な資源である「木」を伐採し、収入にする人々が増えているという。
 
 
いつか、喫茶店の"キリマンジャロ"の文字に二重線が引かれているかもしれない。
ならば、あるものを選べばとりあえずコーヒーは飲める。
でもメニューからなくなることの本当の背景を
私たちは知っていなければいけないと思う。